南京感想文 Nanjing scribble

突然始まった南京の暮らしを気の向くままに紹介します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

『Feast of Love』

『Feast of Love』 (2007年/監督Robert Benton)

There is a story about the Greek gods.
They were bored, so they invented human beings,
but they were still bored, so they invented love.
Then they weren't bored any longer,
so they decided to try love for themselves.
And finally they invented laughter,
so they could stand it.
 
 Morgan FreemanとGreg Kinnearが出ているので観ただけで、あまり期待していなかったのだが、拾い物だった。いい映画を観たと思った。登場人物たちは皆それぞれにひたむきに人を愛し、自分に忠実だ。不倫や離別もあり、傷ついて苦しむ姿が痛ましいが、それでも映画の中では新しい出会いがあり、変化があり、それぞれにふさわしい人生を静かに手に入れていく。映画は娯楽で、多くは作り話にすぎないが、疲れた人間につかの間の夢をみさせてくれ、心を軽くしてくれる。この作品には何気ないが心にしみる台詞がいくつもでてくる。以下は映画を観た時の私がしみじみ共感した言葉の一つ。
 
How do I make a change?
I can't go through this again.
Harry, I swear to God, I'll lose my mind.
 
Oh, shit Bradley, listen.
You just gotta stay alert.
Everything we need to know is going on right in front of our eyes.
Yeah, we have our illusions about people, our hopes, and they can blind us.
But the end is always right there in the beginning.
 

スポンサーサイト

PageTop

『NANKING』

『NANKING』(2007監督Bill Guttentag/Dan Sturman)

 1937年の南京大虐殺を描いた映画。ウッディ・ハレルソンらの俳優たちが当時のsafety zoneの委員らに扮して何が起きたかを語っているので、完全なドキュメンタリーとは言い難いが、実際の写真や映像が使われており、当時を経験した人物が語る場面もあり、ドキュメンタリーのようでもある。昨年、この映画のほかにもいくつか南京大虐殺やジョン・ラーベなどを扱った映画が作られたと聞くが、今のところここ南京で簡単にDVDで見られるのはこの作品だけのようだ。犠牲者の数や写真の真偽などで論議が続き、南京大虐殺そのものまで否定する動きもあり、当の日本では今でもこうした映画を作ることが難しいのだろう。何か情けない気持ちになる。

PageTop

『モーターサイクル・ダイアリーズ/The Motorcycle Diaries』

『モーターサイクル・ダイアリーズ/The Motorcycle Diaries』 (2004年/監督 Walter Salles)

 わからない。
 この長い旅の間に何かが変わった。
 その答えを見つけたいんだ。

 1956年のブエノスアイレス。医学生エルネスト/Ernestoは調子のいい年上の友人アルベルト/Albertoとポデローサ号(オートバイ)で南米大陸の旅に出る。放浪願望が刺激されるような風景が次々に映し出されてゆく。各地でさまざまな出会いを体験し、内面に変化を起こしてゆく青年。予備知識なしに観た作品だったので、彼が 若き日のチェ・ゲバラ ('Che' Guevara)だったとは最後に知った。

 アタカマ砂漠で土地を追われた夫婦と出会う。その会話は印象的だ。

夫      「…仕方なく息子を預けて旅に出た。警察から逃げながら職を求めての放浪生活さ。」
アルベルト 「警察?」
妻      「共産主義者だから」
夫      「銅山へ行く。運がよければ仕事がある。危険な仕事だが思想は問われない。」
妻      「あなたも仕事を探しているの?」
エルネスト 「いいえ、違います。」
妻      「違う? じゃあ、なぜ旅を?」
エルネスト 「旅をするためです。」

 さわやかな後味。忘れかけていたものを思い出させてくれるような映画。旅心がうずうずしてくるのが玉に瑕。いつか私もパタゴニアからカラカスまで旅をしよう。

PageTop

『Little Miss Sunshine』

『Little Miss Sunshine』(2006年/監督Jonathan Dayton)

  笑えます。黄色いワゴンに乗ってミスサンシャイン・コンテストの会場へと向う一家。まともにエンジンがかからないので、一人ずつ走りながら飛び乗らないといけない。ミスサンシャインを目指す7歳のオリーブを中心に、バラバラでうまく機能していない家族がつながってゆく物語。父、母、兄、祖父、叔父―一ひとりひとりがユニーク。それぞれ問題を抱えている「困った」人たちで、とても共存できそうにないのにつながっているのが愉快。フライドチキンのディナーや父リチャードのモティベーションプログラムなど、浅薄なアメリカ文化のイメージがあちこちに出てきて、これまた笑えます。家族全員が個性的なキャラクターで、そのままで十分楽しいのに、その家族が美少女コンテストのような、順位付け競争に夢中になる構図自体が強烈な皮肉。

PageTop

『SIDEWAYS / サイドウェイ』

『SIDEWAYS / サイドウェイ』(2004 アメリカ / 監督 Alexander Payne)

  私は「second chance」という言葉が好きだ。この映画は「人生にさまよい、絶望しかけている大人たちに希望を持たせてくれる」という宣伝文句の通り、観た後に心地よい温かさが残る。若くはない4人の登場人物が人生に戸惑いながらも幸せを求めて生きている姿をコミカルに描いていて秀逸。

 舞台はカリフォルニア。小説家志望の教師マイルス/Miles(Paul Giamatti)と TV役者のジャック/Jack(Thomas Haden Church)が 1週間のワイナリー・ツアーをめぐる気ままな男二人旅に出かける。マイルスはワイン「オタク」。離婚から立ち直れずにいて、書き上げた小説を出版社を持ち込んで返事を待っている状態。学生時代からの友ジャックは結婚式を一週間がに控えて女性をひっかけることに熱中。彼らは旅の途中でそれぞれ マヤ/Maya(Virginia Madsen)、ステファニー/Stephanie(Sandra Oh)に出会い、ドラマが始まる。

 この作品は何と言っても役者がいい。情けない中年男マイルスを演じるPaul Giamattiはもちろんだが、Thomas Haden Churchも実にいい。彼はどこかシュワルツネッガーに似た面影がありイカついが、婚約者を裏切って女と寝ることしか頭にない、どうしようもないジャックをチャーミングに演じて、にくめないキャラクターに仕立て上げた。一方、マヤを演じたVirginia Madsenもすばらしい。昔、Slam Dance(1987)などのB級映画でセクシーなブロンドガールの役を演じていたが、年を重ねて何倍も美しくなり、魅力的になった。しばらくスクリーンで見なかった彼女が、いつの間にか実に「いい女」になっていたので嬉しくなった。また、ステファニーを演じたSandra Ohも実にいい。真実を知ってジャックに殴りかかる泣き顔は最高に愛しく、共感せずにはいられなかった。彼女は存在感がある俳優で『トスカーナの休日』(2003)などでも印象に残る演技を見せていた。

 お気に入りの映画のひとつで、オススメの作品。是非ご覧あれ。

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。